私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
「………………だな
香音のところ行ってくる
何か必要な物あったら言って
持ってくるから」
「あぁ………ありがとう
……………無理すんなよ」
「奏斗もな」
そして香音の病院に向かった
コンコン
ガラッ
「香音ー、来たよ」
「…………………………」
今は包帯なども巻かれていない
酸素マスクもなくただ眠っているようにしか見えない
「香音………奏斗が目覚ましたよ
………香音も…………目覚ましてよ………」
「………………………」
「香音…………俺、待ちくたびれちゃうよ…………香音と話せないのが…………こんなに辛いなんて…………思わなかったよ…………」
「………………………」
「香音……………」
そして俺は涙を流した
今までずっと溜めてきたものを吐き出すように…………