私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
コンコン
ガラッ
しばらくして誰かが入ってきた
「…………栗原先生………」
「………………あまり無理しないでくださいね
香音ちゃんなら大丈夫ですから…………少し休んでください」
「…………………本当に………大丈夫なんですよね…?
目………覚ますんですよね?」
「…………………香音ちゃん次第です」
「………………………」
「でも………香音ちゃんはここまで頑張ったんです
あんな酷い状態から…………ここまで回復できたのは………奇跡ですよ」
「……………………これ以上の奇跡は………起こらないですか…?」
「………香音ちゃんなら起こせますよ
きっと………」
「…………………もう3ヶ月ですよ………
こんなに…………香音と話せないなんて…………笑った顔見れないなんて…………こんな……近くにいるのに…………」
「………そうですね」
「……………辛いのは………香音の方なのに…………頑張ってほしいけど……………もうたくさん頑張ってるのに…………そんな言葉………言えない………」
「…………大丈夫です
絶対に…………大丈夫ですから………」
そして栗原先生は香音の診察をしてから出て行った