私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「協力?
 何をすれば?」

「ほら、立場的に表立って渡せないじゃん?
 それに今避けられてるし
 だから……何か理由付けて外泊届け出させて?
 丁度文香の誕生日、金曜日だし」

「分かったけど………どこに呼ぶの?」

「………ここ?」

「…………雄斗はいいの?」

「俺は………別にいいよ
 今、奏斗には頭上がらないし
 奏斗が協力しろって言うならするしかない」

「おぉ〜!
 さすが俺の弟!
 ということで香音よろしく!」

「りょーかいです!」


そっか………

私が起きない間にたくさん月日は過ぎてるんだな……

それに………私の誕生日も過ぎてる


雄斗のも………


お祝いしたかったな………


「……16……か………」

「…………誕生日おめでとう
 大分遅くなっちゃったけど」

「雄斗………」

「香音、おめでとう!
 ちゃんと言えて良かった」

「奏斗先生も…………」

「香音……ちゃんと誕プレあるからな?
 落ち込むなよ」

「えっ…………」

「さすがにケーキはないけど………
 今度の休みに作るからさ!
 楽しみにしとけよ」

「………作れるの…?」

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