私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「あぁ
 じゃあ切るか」




そして切ってお皿によそった


「「「いただきます!」」」


「んっ!?
 めっちゃ美味しい!!
 スポンジはふわふわだし生クリームの甘さもちょうどいいし…………何で社会の先生に?
 あっ、でも家庭科の先生も嫌かも………」

「どうして?」

「…………雄斗かっこいいんだもん
 料理してるところとか………
 それに距離近い」

「そうか?
 一時期、家庭科と社会で悩んだけど結局社会にしたんだよなー」

「…………家庭科はダメ
 料理男子ってモテるんだよ?」

「そんなことないぞ?
 全然モテなかったし」

「……………鈍感
 奏斗先生もそう思いませんか?」

「んー………香音の方が鈍感だと思う
 まぁ確かに雄斗はモテたよ?
 でもレベルの高さにほとんどの女子が冷めちゃったんだよ」

「冷める?」

「あぁ
 ほら、雄斗何でも作れちゃうじゃん?
 女の子としてはどうよ?
 せっかく何か作っても雄斗のクオリティには敵わない
 頑張って作ったのに………って落ち込むのがオチだよ」

「へー」

「香音はどうなんだよ?
 何か作ったりしねぇの?」

「私?
 私は全然!
 お母さんに困らない程度には教わったけど雄斗の方が美味しいもん!
 わざわざ作ろうとは思わないよ
 それに作るのも面倒くさいしね!」

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