私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
離れたくないよ……………
そして膝に顔を埋めた
何も考えないように
それでも思い浮かぶ………
あの時の光景……
今でも鮮明に…………
「香音?」
顔を上げると雄斗がいた
「どうした?
俺がいなくて寂しかったのか?」
「ゆう……と……」
そしてまた抱きついた
「どーしたー?
そんなに寂しい?
学校行ってた方が離れてただろ」
「………寂しいの…………雄斗…………」
「…………そっか…………」
そして頭を優しく撫でてくれた
「…………寂しくて………文香に抱きついたのに…………奏斗先生に……睨まれた……」
「あー………奏斗も結構文香ちゃんのこと好きだもんな」
「雄斗………ずっと寂しい……
心に……ぽっかりと穴が空いてる感じで………寂しいよ……….」
「………全部俺が埋めてやる
心に空いた穴、元に戻してやるから」
「ゆう……と………」
「だから大丈夫
香音は無理するな
寂しいなら俺がいる時は好きなだけくっついていてもいいから
香音の寂しさがそれで少しでも埋まるなら
学校は……申し訳ないけど」