私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「ありがと
 でも………文香ちゃん大丈夫か?」

「…………どうにかする
 個室にこもられると………何かあっても助けれない
 せめて………鍵だけでも開けてほしい」

「分かった
 そう伝える」

そして文香に向かい合った

「文香…………一瞬だけ離れていい?」

「………やだ…………」

「…………香音が一人で苦しんでる
 頼む…………すぐに戻ってくるから」

「…………本当に……?」

「絶対戻ってくる
 文香も一人で苦しませたりしない」

「…………分かった」

「ありがとう
 五分以内には戻ってくるから!」

文香を撫でてから香音がいるトイレに向かった






「上岡先生ー」

トイレの前で上岡先生を呼んだ


さすがに俺は入れない

「下山先生!
 そっちは大丈夫なんですか?」

「すぐに戻ります
 香音にこれだけ渡してください」

「これって………下山先生のでは…?」

「香音にコイツの声聞かせてやってください
 そしたらそのうち落ち着くと思うので」

「えっと…………良く分からないけど分かりました」

「すみません………とりあえずコイツに任せておけばいいので」


そして文香の元へ急いで戻った






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