私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「香音………ありがとう…
 頑張ってくれて………戻ってきてくれてありがとう………」

そう言って抱きしめてくれた

「香音………香音……」

そして何度も私の名前を呼んだ


どうして……雄斗はそんな顔してるの…?

それに………どうして私は……病院にいるの…?

「……ゆ…うと……」

「香音……どうした…?」

少し顔を上げ私の方を見てくれた

「……どうして……ここに…いるの………
 …………どうして………雄斗は……そんな顔…してるの……」

「香音………覚えてないか…?」

「…………うん」

「なら……思い出すな…………思い出さなくていい……………」

そう言って………私を抱きしめている力が強くなった


まるで………何かから私を守るように


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