私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編









そして香音のお父さんの働きかけにより香音の退院する日が決まった


今度の土曜日、香音と約束した1週間以内だ

それを告げると嬉しそうにしていた

結局、香音は病院に戻って喋ることはなかった

でも笑ってくれる


それが嬉しかった


香音が笑ってくれているだけで………充分だよ………







そして香音が退院する二日前



コンコン

ガラッ

「香音~来たぞ~!」

いつもの感じで入った

面会終了の時刻まであと1時間しかない 

それでも来たかった


入った瞬間、俺は目を疑った

「…………………香音……その前髪………」

香音は右目の方の前髪をあげていた

いつも………前髪で目を隠してたのに………

人に見られたくないって言って………両方の目を隠してたのに………

俺があんなに前髪を上げてほしいって言っても聞かなかったのに……………どうして………

″変かな…?″

香音はスマホにそう打って聞いてきた

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