私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

″でも私、呼び出されてないよ?″

「当たり前だろ
 俺が止めたんだから
 香音があんなに嫌がってたから何か訳があると思ったから
 それを分かってるのに近づけたりしねぇよ」

″雄斗………ありがとう″

「おう!
 でも結局はお前の実力だよ
 成績優秀、生活態度も問題無し、先生に歯向かうことなんてない、むしろ先生の手伝いもしてくれる
 そんな良い子って怒りずらいんだよ
 前髪ごときで」

″前髪ごときって………それなら最初から怒らなきゃいいのに″

「まぁそうなんだけどさ………一応校則だから
 もしそれを破るようなら、指導しないといけないんだよ
 香音も指導受けたかった?」

″嫌だよー
時間の無駄でしかない
指導されても直す気ないし″

「おーい、香音ー?
 それは言っちゃダメだぞー?
 時間の無駄だとは思うけど」

″言っちゃダメって言うけど、雄斗もそう思ってるんじゃん!″

「だってそうじゃん
 俺が言ってもダメだったのに、他の先生で説得できる訳ないじゃん
 香音を説得するよりも授業準備とかしてた方が有意義だと思うね」

″...........確かにそうなんだけど……何か酷くない…?″

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