地獄門
零夜:鬼灯ノ霊
まだ蕾だった桜の花も開花し、
美しい花を咲かせた今日この頃――――
そう、今日からはれて僕もこの南学園の生徒になります。
校則が厳しい中学を卒業し、何人かの生徒も黒髪から茶髪などへ変わってます。
まぁ僕は黒髪のままなんだけどね…
あたりを見渡すと、
沢山の生徒がいます。
さすが県一番の進学校。
まぁ僕は大学に行かずに就職するつもりだけどね。
数分がたち、
やっと入学生代表の挨拶が終り、次に校長の話し、PTA会長の話し、御来賓の挨拶と、とても長い入学式になりました。
長い入学式も終り、各クラスに移動になった。
「今日からよろしくな、じゃあまず自己紹介してもらおう、じゃあまず新垣裕太」
こういうとき、
自分の苗字が「あ」から始まってると
いつも出席番号が1番なんだよね…嫌だな…。
「初めまして、新垣裕太です…えっと…好きな食べ物はちくわぶです、よろしくお願いします」
自己紹介なんてなんて言っていいかわからないですよね…
しかも最初なせいか…
みんなシーンとしてます…
この空気、痛いです。
「はい、ありがとう、次は…」
ガタッ
名前を呼ばれる前に立ち上がり前に出た人は、とても綺麗な黒髪をなびかせ、その子は…
日本人形みたいな子だった。
「………鬼崎幽…」
そう言っただけで、その子…鬼崎さんは自分の席に戻ってきた。
そのとき僕は、
なぜか彼女に見入られてしまった………。