地獄門
その日は自己紹介で終わりました。
僕はさっさと帰りたかったので、早くに校門を出た。
すると、さっきの鬼崎さんが校門の前に立っていた。
話しかけようとするも、少し話しかけがたい雰囲気をしている。
勇気を出して話しかけてみよう。
…勇気出すとか鬼崎さんに失礼かな…
でもそのとき…
「新垣裕太…気をつけて」
鬼崎さんから話しかけられた。
あぁなんて僕チキンなんだろぅ…
なんて思ってる暇わなく、
気をつけての意味がわからなかった。
僕が理由を聞こうと鬼崎さんがいた方を見ると、すでに鬼崎さんの姿はありませんでした。
「帰っちゃったのかな…?」
僕はそう思うことにして、
学校を後にした。
今日の疲れはすごいです…
疲れました。
さっさと帰りたかったのに…
それなのに…
「お兄ちゃん遊ぼう?」
見知らぬ小さい女の子に声かけられました。