天才パイロットは交際0日の新妻に狡猾な溺愛を刻む
なのに、どうしてふたりは一緒にならなかったのだろう。なんで私と……。
一昨日からずっと堂々巡りしている私に、泉さんが率直に問いかける。
「気になる?」
「えっ!? あ、えぇと……はい」
ああ、素直に認めてしまった。泉さんは普段会う人じゃないから、なんとなく取り繕わなくていいかなって。でも、暁月さんのことが好きなんだと思われただろうな。
後になって恥ずかしくなっていると、彼は意味深な笑みを浮かべる。
「そうだよね。だって君は、マンションに来るほどの仲なんだから」
ん? マンション?
一瞬固まって目をしばたたかせた私は、驚きと戸惑いの声をあげる。
「えぇぇっ!? な、なんでそれを……」
「僕も相良くんと同じところに住んでるんだよ。ついこの間、君たちを見かけた」
にこにこしている泉さん……まさか同じマンションの住人だったなんて! 彼も何人か住んでいる航空関係者のうちのひとりだったのか。
「だから暁月さんのことも知っていたんですね」
「そう。僕の友人もパイロットだから、その繋がりでもあるけど」
いろいろと納得して、頷きつつ息を吐いた。まだ私たちが結婚したのは知らないようだが、暁月さんが報告するかもしれないし、そうでなくても自然にわかりそう。
一昨日からずっと堂々巡りしている私に、泉さんが率直に問いかける。
「気になる?」
「えっ!? あ、えぇと……はい」
ああ、素直に認めてしまった。泉さんは普段会う人じゃないから、なんとなく取り繕わなくていいかなって。でも、暁月さんのことが好きなんだと思われただろうな。
後になって恥ずかしくなっていると、彼は意味深な笑みを浮かべる。
「そうだよね。だって君は、マンションに来るほどの仲なんだから」
ん? マンション?
一瞬固まって目をしばたたかせた私は、驚きと戸惑いの声をあげる。
「えぇぇっ!? な、なんでそれを……」
「僕も相良くんと同じところに住んでるんだよ。ついこの間、君たちを見かけた」
にこにこしている泉さん……まさか同じマンションの住人だったなんて! 彼も何人か住んでいる航空関係者のうちのひとりだったのか。
「だから暁月さんのことも知っていたんですね」
「そう。僕の友人もパイロットだから、その繋がりでもあるけど」
いろいろと納得して、頷きつつ息を吐いた。まだ私たちが結婚したのは知らないようだが、暁月さんが報告するかもしれないし、そうでなくても自然にわかりそう。