可愛くて、ごめんあそばせ?─離婚予定の生贄姫は冷酷魔王様から溺愛を勝ち取ってしまいましたわ!─
王妃様の日常
脅威は去り、ベアトリスの日常はすっかり変化を見せていた。
魔王城内を通り過ぎようと歩いていただけなのに、ベアトリスはついついドクロカップルのケンカに捕まってしまった。
魔国民から魔国の王妃として認められたベアトリスには、今までサイラスとジンで捌いてきた仕事が降りかかってくるようになったのだ。
「こいつが俺の骨を喰ったんですよ、王妃様!」
「違うよ?!コイツは自分の骨を喰って忘れてるんですよ!」
「「どう思いますか王妃様?!」」
「そうね。とにかく二人とも、まずは別の場所で頭を冷やすことから始めましょうか」
言い合いに捕まるとなかなか抜け出せない。アホたちの証言では正しい沙汰など下せないのがベアトリスの悩みだった。
「ベアトリス、いちいち付き合うなといっているだろう?」
ベアトリスの後ろに忽然と現れたジンがわざとらしく肩を落とす。ツノでベアトリスの声を拾ってきたのだ。
ベアトリスの腰に手を回したジンはパチンと指を鳴らす。するとドクロカップルは壁に貼り付けになってしまった。
ドクロカップルを置き去りにしたジンはベアトリスの腰をエスコートして、歩き始める。
魔王城内を通り過ぎようと歩いていただけなのに、ベアトリスはついついドクロカップルのケンカに捕まってしまった。
魔国民から魔国の王妃として認められたベアトリスには、今までサイラスとジンで捌いてきた仕事が降りかかってくるようになったのだ。
「こいつが俺の骨を喰ったんですよ、王妃様!」
「違うよ?!コイツは自分の骨を喰って忘れてるんですよ!」
「「どう思いますか王妃様?!」」
「そうね。とにかく二人とも、まずは別の場所で頭を冷やすことから始めましょうか」
言い合いに捕まるとなかなか抜け出せない。アホたちの証言では正しい沙汰など下せないのがベアトリスの悩みだった。
「ベアトリス、いちいち付き合うなといっているだろう?」
ベアトリスの後ろに忽然と現れたジンがわざとらしく肩を落とす。ツノでベアトリスの声を拾ってきたのだ。
ベアトリスの腰に手を回したジンはパチンと指を鳴らす。するとドクロカップルは壁に貼り付けになってしまった。
ドクロカップルを置き去りにしたジンはベアトリスの腰をエスコートして、歩き始める。