どんな恋でも繋いでみせます!
千崎くんが来ないと恋のお楽しみ会は始まらないので、暇を持て余すように机に突っ伏し静かに目を閉じた。
次はどんな作戦でいこうか……。
そういえば、今日の朝クラスメイトが「うちのクラスは席替えしないんですか?」って担任に提案していた。
席替えで2人を隣の席にしたらもっと仲良くなれるだろうなぁ。
でも、千崎くん人気者だから隣の席になりたい女子が沢山いるだろうし代わってくれないかも。
逆も然りで、紗良のことを密かに狙っている男子もいることを知っているから、2人を隣の席にするのは難しいよなぁ。
多分席替えはくじ引きだろうから、私が運良く千崎くんの隣を引き当てたら楽なんだろうけど……。
もしも2人を隣の席にできたら、という想像をすればすぐに千崎くんの喜ぶ姿がまぶたの裏に浮かんでくる。
これがもし現実になったら、私はどんな顔をして千崎くんの喜ぶ姿を見つめるのだろうか。
私は、夢の中にいるみたいなフワフワとした感覚の中で2人のことばかり考えていた。
その時、頬に何かが触れた気がした。
夢の中の私の頬ではなくて、ちゃんと温もりを感じる生身の私の頬。