どんな恋でも繋いでみせます!
ふっと意識が定まり、ゆっくりと目を開ける。
「……え」
吐息のように小さな驚きが洩れた。
机に突っ伏し眠っていた私の頬に手を伸ばしている千崎くんと目が合う。
一瞬時が止まったかのように、私の呼吸も止まる。
だけど、心臓だけは異様に速く脈打っていた。
「怖い夢でも見てた?」
いつの間にか旧図書室に来ていて、いつの間にか私の隣に座る千崎くんは、心配した面持ちで私の頬をまた指で一撫でした。
千崎くんがどうしてそんな顔をしているのか、どうしてそんな質問をするのか、私には理解できなかった。
頭の中が混乱していて、反射的に起き上がり千崎くんから距離を取る。
頬を触っていた手は、行き場をなくしたように宙を暫くさまよってから、千崎くんの膝の上に帰っていく。