どんな恋でも繋いでみせます!
「そっか、なんかごめんな、眠いのに毎週付き合わせて。今日は解散でもいいし……」
「違う違うっ!ほら、ここ静かだから一時的に眠気がぶわぁってきただけで、もう完全に目覚めちゃったし!」
「確かに、居眠りするには最高の場所だからなぁ。俺は1年の時からここ知ってるけど本当穴場だよ」
いつも私の向かいの席に座っているから、隣の席に座って話をするのは初めてだった。
こんな近くで千崎くんの綺麗な横顔を見れるのは、なんだか申し訳なくてすぐに目を逸らしてしまう。
もし千崎くんと隣の席になったら、こんな特権を毎日味わえるんだよね。
どんなに退屈な授業でも乗り越えられそうだ。
「みんな意外と校舎の端までは行かないんだよなぁ、旧図書室とかホコリ被った物置部屋だと思ってるし」
背もたれに身体を預けながら、「もったいねぇよな」と、腕を組んで鼻で笑っている。
「こんな穴場をなんで千崎くんは私にも教えてくれたの?話だったら放課後の教室でもできたのに」
そしたら、この場所をいつまでも独占できたのに。
そう思って聞いたら、千崎くんはフイっと首を捻って私を見つめてくる。