どんな恋でも繋いでみせます!
「千崎くんは、ずるいね」



必死になってこの恋心を捨てようとしている私に、そんな優しい言葉をくれるのはやっぱりずるい。

千崎くんを知れば知るほど、どんどん好きになる。



「前もずるいって言ってたけど、それどういう意味?」

「そのまんまの意味だよ」

「えぇ、俺ってずるいの?
いや確かに、填本の助けもらって柏木と仲良くなろうとするのはずるいか……」

「ねぇ、千崎くん」



喉まで出かかっている言葉を、いつもなら生唾と一緒に飲みこんでしまうけど、今日は飲み込まなかった。

言いたくなかったし、言うとしてももっと先だと思っていた。

でも、今すぐに言わないといけない気がした。

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