どんな恋でも繋いでみせます!

昼休憩が終わり、エアコンが効いた教室に戻って来て倫太郎くんは大袈裟に手を広げ人工的な風を感じている。

紗良は「邪魔、もっと奥でやって」と押し退けながら、よく風がくる位置の取り合いを倫太郎くんと始める。

仲良いなぁ、と後ろで保護者のように見つめる私と千崎くん。


そんな光景を見てずっと不審に思っていたのか、よく千崎くんたちの輪の中にいる男子たちがぞろぞろと近寄ってくる。



「なぁ、お前ら4人って一緒に飯食ってんの?」



教室内で昼ご飯を食べなくても一緒になって教室に戻れば、そんな質問を投げられるのも当然のことだった。

「なんで急に?」「そんな仲良かったっけ?」「もしかして付き合ってるの?」

安易に頷けば、そんな質問攻めが起こることが想定できた。

だから、なんて答えるべきかわからず口をキュッと結ぶのと同時だった。

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