どんな恋でも繋いでみせます!

「私的には、紗良ちゃんがどっちかと付き合ってるっていうよりも、凛がどっちかと付き合ってる方を怪しんでいるのだけど……」



ありえなさすぎて思わず笑ってしまった。



「そんなわけないじゃん、明らかに釣り合ってないでしょ?」

「釣り合ってないね」



えっ……そんなハッキリ言わなくても……。



「凛には白馬の王子様ぐらいのすごい人じゃないと釣り合わないよ」

「……え?」

「私が男だったら、真っ先に凛を選ぶもん。みんな凛と仲良しになったら、絶対好きになると思うんだけどなぁ」



世莉は可愛らしく肩を竦めて笑うと、ウサギのように跳ねながら自分の席に戻って行った。

気を遣ってくれたのか、からかわれたのか、だけど世莉の言葉は素直に嬉しかった。

幻滅されないように、千崎くんと紗良を繋げる目標に向かって恋のキューピットを頑張ろうと思えた。


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