どんな恋でも繋いでみせます!
「……って、思った?」
「……え」
「紗良のこと好きだ、ってちゃんと思えた?」
そう問うと、千崎くんは黒目を忙しなくキョロキョロと動かしながら、苦渋の顔を浮かべた。
その表情がどういう意味なのかわからなくて、それでも私は千崎くんの答えを静かに待った。
やっぱりよくわからない、と言われたら、私は自分の気持ちをここで言ってしまおうかと考えていた。
だけど、千崎くんはじっくりと時間をかけて、小さく頷いた。
またもや、私の願いどおりにはならない。
散った恋が、また散り散りになって踏み潰される。
「そっか、やっと気づいてよかったよ」
私はなんとか笑顔を作って答えた。
15分の観覧車は、長いようであっという間に感じた。
名残惜しそうに歩く私たちは遊園地の出口を通り、楽しい時間が終わりを告げた。