どんな恋でも繋いでみせます!
何か入れてたっけ、とポケットの中に入っていた小さな紙切れを取り出すと、遊園地のチケットが出てきた。


丁寧に2つ折りにされたチケット。
千崎くんがくれた物。

だけど、遊園地から出た今は、このチケットもただの紙切れだ。


だけど、捨てれないと思った。

嬉しかったから捨てれない。


こんなんで、この恋心も捨てれるのだろうか。



「リンリン」



隣からいなくなった私に気づいて、倫太郎くんも足を止めて振り返る。



「ごめん、急に立ち止まって。行こうか」



私は不審に思われる前に急いで足を動かし、そのまま倫太郎くんの横を通り過ぎて進んだ。


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