どんな恋でも繋いでみせます!
夏の暑さのせいで身体が湿る気持ち悪い感覚で意識が徐々に定まっていき、耳からは蝉の大合唱が聞こえて、渋々目を開けた。
泥の中に沈むみたいに深く眠っていたせいで、目が半分も開いてないが、カーテンの隙間から日が差し込んでいるのはわかった。
目を擦りながら身体を起こし、ベットから立ち上がる。
若干汗をかいた足の裏が、廊下を歩く度にペタペタと音を立てる。
リビングに踏み入れると、ダイニングテーブルに置かれた時計が時間を教えてくれる。
12時半。
そんなに眠っていたのか、と強ばった首を回しながら冷蔵庫から水を取り出し、喉を鳴らしながら水分を補給した。
テーブルに置かれたメモには、殴り書きしたお母さんの字が乗せられていた。
【疲れてるみたいだから朝ごはん作っておいたよ、昼ごはんにならないといいけど】
キッチンに向かうと、皿の上に卵焼きとウインナーが転がっていて、雑にラップを上から被せられていた。
お母さんの言うとおり、昼ご飯になりました。
そう心の中で呟いて、朝ご飯兼昼ご飯を食べてから自分の部屋で夏休みの宿題を少しずつ片づけていく。