どんな恋でも繋いでみせます!
千崎くんが紗良に告白して、めでたく上手くいったら、きっと千崎くんは紗良と一緒に昼ご飯を食べることになるはずだ。

それまでの辛抱だけど、辛抱できるだろうか。

勝手に私だけが気まずくなってるだけで、千崎くんからしてみれば昨日といい戸惑い続きだろうな。

そう考えると申し訳ないし、いたたまれない。



「凛はどの種目にする?」



後ろで頭を抱えているとは知らず、前の席に座る紗良がクルリと反転して聞いてくる。



「そんな頭抱えるほどバスケかバレーで悩むの?」



私はのろりと顔を上げて紗良を見ると、可笑しそうに笑いながら自分の手でボサボサにした髪を直してくれる。

そんな仕草でさえ綺麗に見えるのはなんでだろう……すぐ近くの家に住んでいるのに。もちろん家の距離は関係ない。

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