どんな恋でも繋いでみせます!
家に帰ってきて、やっと気持ちが落ち着いた気がする。
午後からの授業は、紗良に完全な八つ当たりをしてしまったことへの申し訳なさと、クラスマッチ練習の疲れでずっと身体がダルかったけど、家に帰って横になればそれは和らいだ。
勝手に紗良に嫉妬して、比べて劣等感抱いて、酷い態度をとってしまった。
明日ちゃんと紗良に謝らないと。
後悔と反省で頭の中はいっぱいだったが、疲れていたのか目を瞑るとすぐに眠ってしまった。
アラームの音で目が覚め、気づくと朝になっていた。
確かに眠ったはずなのに、一晩中起きてた時のような気怠さが身体に残っていた。
こんな寝つきの悪い朝は久しぶりだ。
疲れているせいか食欲もわかず、果物を少し口にして家を出た。
門扉を閉めた時、近隣の門扉が開いた音が聞こえ顔を向けると、ちょうど家から出てきた紗良と目が合った。
「紗良、昨日はごめんね」
挨拶もすっ飛ばして昨日のことを謝罪する。
紗良は首を左右に振って口角を上げると、気にしてないと言うように笑顔を返して許してくれた。
それ以上はお互い何も口にしなかった。