どんな恋でも繋いでみせます！

「凛」



紗良に呼ばれ、私の肩をガシッと掴んでいる世莉の手を軽く振り払い振り返る。


紗良とはまだ若干の気まずさを残したまま今日が来てしまった。

早く仲直りしたいのだけど、どうしても千崎くんの顔がチラついて上手く話せない。



「なに？」

「……なんか、顔色が」



紗良が私の額に手を伸ばそうとした時、タイミング悪くガラガラと勢いよく扉が開き、担任が「お前ら気合い入ってるか！」と、鼓膜に響く大きい声で登場する。

案の定、紗良の声はかき消され、伸ばした手は驚きで引っ込む。

「着替えたならさっさと席につけ！」と、興奮気味の担任の声が教室内を駆け回る。

紗良は何か言いたげだったが渋々席に着き、そのまま朝のホームルームが始まる。