どんな恋でも繋いでみせます!
「凛ー!ナイス!」

「いいぞ!リンリン!」



コート内からじゃなく、2階からも私の名前を呼ぶ声が聞こえて、声のする方へ見上げると、倫太郎くんがブンブン手を振りながら「リンリーン!」と呼んでいる。

その倫太郎くんの隣には、やっぱりセットなのか千崎くんもいた。その後ろにもクラスメイトの男子が数人いる。

男子のバスケは女子と交互で行うので、今の試合が終わったら次は男子の試合が始まることになる。

始まるまで、私たちの応援をしてくれるみたいだ。


笑って倫太郎くんに応えると、また勢いよく手を振り返してくる。



「サラランも頑張れー!」

「うるさーい、集中したいから話しかけないで!」



みんなから遅れを取らないよう、紗良は2階の客席を見上げることもせずにボールだけを必死で追っていた。


点を入れては入れられて、の繰り返しだが、元バスケ部が多いと言ってもそこまで連携はうまくない。

2週間みっちり練習した私たちのほうが連携が上手だったのか、リードしたまま15分間の試合が終わるブザーが鳴り響く。

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