どんな恋でも繋いでみせます!

"千崎瑠衣""千崎くん""千崎先輩"。

女の子たちの口からは千崎くんの名前しか出ていなかった。

千崎くんがどれほど人気者で、どれだけ注目されて、どれくらいかっこいいのか、再確認される。



「相変わらず人気者だね〜、去年も凄かったけど」



私の左隣に座る世莉が、どうでもよさそうな顔で髪の毛を結び直しながら言う。



「ほらっ2人とも仲いいんだから、もっと声出して応援しなよ!」

「応援しなくても圧勝でしょ、今の点数だと」



紗良は堂々と手も足も組みながら、達観するような目で冷静に試合を把握していた。



「凛は?応援しないの?」

「……私も、いいかな」



今真面目に応援しても、黄色い歓声に埋もれて虚しくなりそうだから。

それに、今は今後の試合のために体力温存しておきたい。

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