どんな恋でも繋いでみせます!
暫くして目を開けると、誰かの体温を直で感じた。
暖かくて心地よい、すぐに眠りに誘うような温もりをくっつけた頬から感じる。
これは、背中だ。
多分、今誰かが私を背負って歩いてくれている。
一定のリズムを刻んだ振動が歩く度に伝わってくる。
「……倫太郎くん?」
まだ朦朧とする意識の中で、倫太郎くんの名前を呼んだ。
倒れた時、確かに倫太郎くんの声が聞こえてきたから、多分この背中は倫太郎くんのものだ。
「ごめんね、重いよね……ありがとう」
申し訳ないし降りたいのは山々だけど、降りたとしても歩けそうにないので黙って身体を預ける。
「……うん」
かなりの間を空けて、頷きが返ってくる。