どんな恋でも繋いでみせます!
「……男子、次は準決勝だったよね?まだ時間大丈夫なの?」

「うん」



まさか倒れるまで身体が限界だったなんて気づかなかった。

さっきの試合は気力だけでなんとかやっていたんだな、と思い知らされる。

チームのみんなにも迷惑かけてしまう、せっかく勝ち進んでいたのに。

なんでこんな時に体調なんか崩すんだろう。



「ほんと、最悪……今年こそ、千崎くんに優勝して欲しかったのに」



今年は同じクラスだから優勝に貢献できると思ったのに。



「まだ、何もしてあげれてないのに……」



まだ千崎くんに私は何もしてあげれてない。

恋のキューピットも最後までちゃんと応援できなかったし、"あの時"も結局私の力では元気づけることもできなかった。

まだ何も返せてないのに。


< 233 / 328 >

この作品をシェア

pagetop