どんな恋でも繋いでみせます!
神様の導きなのか、クラスマッチの日から気になっていた柏木と2年で同じクラスになった。

そして、彼女も同じクラスだった。

柏木という名前が女子の中で1番俺の記憶に留まっていたはずなのに、彼女の顔を見て、なぜかスッと降りてきた。


───填本。


本当にずっと忘れてなくて、自分自身も驚いていた。


柏木と填本は幼なじみらしく、いつも一緒にくっついていた。



「柏木さんって、填本と話してる時が1番可愛いよな」



クラスメイトの1人がうっとりしながら柏木を遠目から見ている。

確かにソイツの言うとおり、柏木は填本にだけにしか見せない表情を持っていた。その時の表情が1番魅力的だった。


この気持ちが何なのか俺はずっと気になっていた。

柏木の名前が出る度に心がザワついて、いつか話してみたいなと思っていた。

それでもいざ同じクラスになっても、柏木は常に填本と一緒で、ましてや女子に自分から話しかける勇気もなかった。
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