どんな恋でも繋いでみせます!
そして、とどめを刺すように填本は俺に向かって「千崎くんは、ずるいね」と口にした。

言われた瞬間、やっと我に返った。

確かに俺はずるかった。

本来の目的をうやむやにしようとして、なのに填本とのこの関係も終わらせたくなくて、ずっと填本にわがままを言っていた。

それが填本にとって負担になることなんて気にもしていなかった。


その日から、俺は柏木を好きなのか、これが恋なのかちゃんと考えるようになった。

考えれば考えるほど、なぜか填本の顔が浮かんだ。

その理由が何なのかわからなくて、更に混乱した。


混乱する頭の中で、填本が夏休みに4人で遊んで1日一緒に過ごして考えればいい、と言ってくれた。その提案に乗っかり遊園地にみんなで行くことにした。

遊園地でも填本は、俺と柏木を2人っきりにしようと動いてくれる。

だけど、いつもよりもどこか元気ないことに気づいた。


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