どんな恋でも繋いでみせます！

「千崎」



体育館に向かって急いで走る俺の足を止めたのは、柏木だった。

振り返ると、柏木がこっちに来て、と手招きしている。



「柏木、今から試合じゃ」

「1人減ったくらい誰も気づかないよ。それより、少し話さない？」



ニコリと綺麗に微笑まれ、俺は頷いた。

ちょうど良かった、俺も柏木と話がしたいと思っていたから。

俺は柏木に連れられ、人気の少ない場所に移動し話をすることになった。



「あのさ、柏木」



まず最初に口を開いたのは俺の方だった。

柏木は目を向けて静かに話を聞く体勢に入ってくれる。