どんな恋でも繋いでみせます!
「柏木も、もしかしたら気づいていたかもしれないけど、俺……柏木のこと、気になってた、1年の頃から」

「うん」

「それが恋なのかわからなくて、填本に仲を取り持って欲しいってお願いした」

「……うん」



もう既に全て知っているような頷きに、俺は本当にわかりやすかったのかと思い知らされる。


いつから気づいていたのだろうか。

なんとなくわかっていた上で、俺が自分の気持ちに気づくまで黙って静観してくれていたのだろうか、と考えると急に恥ずかしさも湧いてくる。



「嬉しかったんだ」

「え?」

「去年のクラスマッチで柏木に言われたことが」

「……去年の、クラスマッチ?」

「体調崩して限界でへたりこんでる俺に声をかけてくれただろ?その時、クラスメイトの期待とか人の視線とかにうんざりしてた時で、だから……───」

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