どんな恋でも繋いでみせます!
「瑠衣いいところにいた!リンリンを頼む!俺先生呼んでくるから!」



そう走りながら倫太郎に任され、俺はすぐに填本に駆け寄り、倒れそうになる填本を間一髪で受け止める。

身体に触れると、尋常じゃないくらい熱かった。

填本の近くでは、なぜか女子2人組が「私たちのせいじゃないから」と言い捨てて、逃げるように去っていく。



「填本、大丈夫か?」



返事をする余裕もないのか、俺の手の中でぐったりしている。



「保健室行こう」



もう眠ってしまったのか目を瞑ったまま動かない填本を自分の背中に乗せて、保健室に向かって最短ルートで進む。

走ったら振動が頭に響くかもと思い、なるべく丁寧にゆっくりと歩くのを意識した。でも気持ちは急いでいた。

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