どんな恋でも繋いでみせます!
「いつ?言って」



グッと綺麗な千崎くんの顔が近づいてきて、驚きで身体が引けて思わず体勢を崩す。

ギシッと音を立て、近くのベットの上に転がるように尻もちをついてしまう。

それでも構わず、答えを待つ千崎くんの顔が迫ってくる。



「待って、待って待って近い」



手を後ろにつき身体を仰け反らせ、できるだけ距離を取ろうとするが、押し倒される勢いで距離を詰められてしまう。



「俺の予想は、体育祭の練習の時であって欲しいんだけど」



まさにそのとおりの正解発言に、見下ろしている千崎くんを見上げ、思わず目を見開いて驚く。

その私の表情で正解だと察したのか、千崎くんはフッと笑うと、その綺麗に微笑む表情のまま徐々に顔が下りてくる。



「……え」



小さく声が洩れた瞬間、千崎くんの高い鼻先が私の鼻先を掠め、唇に柔らかい感触が伝わる。


思考停止。心臓停止。呼吸停止。身体硬直。


ブレーカーが落ちたみたいに、私の身体の色んな部分が緊急停止する。
< 283 / 328 >

この作品をシェア

pagetop