どんな恋でも繋いでみせます!
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そして、早送りしたようにあっという間に放課後を迎える。
昨日と同様、同じ道順を辿り、私は千崎くんがいる旧図書室の前で一呼吸置く。
ヨシッ、と意を決して扉を開ける。
───ガチャッ、バタン。
昨日は音を出さないようなるべく静かに開けたが、今日は私が来たことを教えたくて勢いよく音を立て開けて閉めた。
すると、その音を聞きつけて、千崎くんが本棚からひょっこりと顔を出す。
「悪いな、昨日に続いて今日も呼び出して」
「ううん、それは大丈夫」
千崎くんはイスを引いて座ると、向かいのイスを指差し私に座ることを命じる。
ドキマギしながら、千崎くんと向かい合わせで腰を下ろす。
「俺さ、こういうの人に頼むの初めてなんだけど、填本は恋のキューピットやり慣れてるんだよな?俺、填本に投げやりでもいいのか?いや、それはさすがによくないよな……」
「あのね、千崎くん」
「ん?」
今日は断るためにもここに来たんだ。
今更断ったら、千崎くんの恋がもしも叶わなかったら、なんてこと考えていたら痛い目を見るのも自分だ。