どんな恋でも繋いでみせます!
「俺、1つ考えたんだけど」
「なに?」
「毎週月曜、密会をここで開くのどう?」
───密会。
それは、いったいなんでしょうか。
私はキョトンの顔を作り、首を傾げる。
「俺はそっちの状況とか何もわかんないし、増してや下手な行動取って柏木に嫌われるのは避けたい。
だから、週一で情報を共有していくんだ」
なるほど。
要するに、これからの流れとか、やって欲しいこととか、千崎くんについて知りたいことをここで共有して、うまく進められるように話し合うってことか。
今までは女の子ばかりに恋のキューピットを頼まれていたから、何の心配もせずに教室で話し合ったりしていたけど、男子と教室内で話し合うとなると不審がられる。
増してや、相手は学校一のモテ男子、千崎くんなのだから。
2人っきりのところを見られて、変に噂され、紗良が誤解なんかしたら、2人の恋を繋げるという目標が遠のいてしまう。
この提案は、ありよりのありだ。
だけど、言い換えれば、週一で私は千崎くんとここで落ち合うことになる。
片思いに終止符を打たなければいけない相手と、2人っきりで、こんな人も来ない旧図書室で、だ。