どんな恋でも繋いでみせます!
紗良は男子全員を視界に入れ終わると、首を傾げながら眉間にシワを寄せ悩む。
そして、やっと答えが出たのか口を開く。
「ごめん、わかんない」
「え、」
「全員宇宙人だわ」
そう言うと、野菜ジュースのストローをまた咥えて、残り少ないのかゴゴゴッと音を立てながら飲みきる。
スルスルと強ばっていた身体から力が抜けるのを感じた。無意識に噛んでいた下唇を解放すれば、血色が徐々に戻ってくる。
すごく安堵している自分に、こんな状態で本当に2人が仲良くなって、両思いになり、付き合うことになったら、心から祝福できるのか怖くなった。
先の未来を想像して不安になる気持ちを吹き飛ばすように、大袈裟に「宇宙人はないでしょ!」と笑って見せた。
「まぁでも、強いて言うなら、おしゃべりな人がいいかな」
「おしゃべり?」
「私がそもそもそんなに話さないから、ずっと1人で楽しい話してくれる人がいい」
紗良らしい答えだった。
だけど、その理想像に千崎くんは当てはまる感じではなかった。
ずっと喋ってる倫太郎くんの横で、いつも笑いながら頷いてる千崎くんのイメージが強いから。
いやでも、私と2人っきりの時はよく話してくれる。
ただ、倫太郎くんが喋りすぎなのかもしれない。