どんな恋でも繋いでみせます!
だけど、千崎くんもずるい。

私のことを親友とか言えちゃう千崎くんは、恋のキューピットなんかやってる痛い私にも情に厚くて困る。

こんな私のことを素直に「すごい」と褒めてくれる千崎くんがやっぱり好きで困る。


一緒にいたら、もっと好きになりそうで……。



「早く、捨てないと」



まだ大丈夫。
いつか終わってしまう関係に名前なんて付けるべきじゃない、とちゃんと弁えている。

私はただのクラスメイトで、ただの橋渡し役。


強く、強くペンを握って、いつもよりも強い筆圧で1週間分の記録を書く。


───千崎くんは紗良のことが好きなんだ。


そう言い聞かせるように丁寧に時間をかけて書いた。


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