どんな恋でも繋いでみせます!
無事に怪しまれずにまた廊下を歩き始めて、教室が見えてきたところで独り言のように小さく口にした。
隣を歩く倫太郎くんにしか聞こえない声量で。
「私との仲より、前の2人の仲を怪しいんだほうが現実味あると思うよー」
随分仲良くなった2人の背中を見つめながら、倫太郎くんの真似をするように陽気に口にした。
「……それはどうだろう」
倫太郎くんが呟いた独り言は、午後の授業が始まる予鈴でバタバタと廊下を走る生徒たちによってかき消され、私の耳には届かなかった。