「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~
「クスト。あなた、茹で卵をバカにする気? たかが茹で卵、されど茹で卵よ」
自分でも「わたし、なにを言っているの?」と、バカバカしく思っているけれど、クストディオにすこしでも「料理の出来るレディ」と認識をあらためさせたい。
「塩加減や湯加減。けっこう難しいのよ。あなたの好きな半熟だって、茹でる時間や冷やすタイミングや時間、そのどれもが完璧でないと、黄身がトロッとした感じにならないの。ねぇそうよね、エド?」
「は? え、ええ、まあ」
向かい側の席に座り、わたしたちのくだらない会話をきかされているエドムンドに突然話しをふった。
やさしい彼は、慌てて頷いてくれた。
「言っておくけれど、得意なのは茹で卵だけではないのよ。目玉焼きにスクランブルエッグもかなりのものよ」
かなりひどい状態に仕上げることは出来る。だけど、それはいまここで告げる必要はない。
自分でも「わたし、なにを言っているの?」と、バカバカしく思っているけれど、クストディオにすこしでも「料理の出来るレディ」と認識をあらためさせたい。
「塩加減や湯加減。けっこう難しいのよ。あなたの好きな半熟だって、茹でる時間や冷やすタイミングや時間、そのどれもが完璧でないと、黄身がトロッとした感じにならないの。ねぇそうよね、エド?」
「は? え、ええ、まあ」
向かい側の席に座り、わたしたちのくだらない会話をきかされているエドムンドに突然話しをふった。
やさしい彼は、慌てて頷いてくれた。
「言っておくけれど、得意なのは茹で卵だけではないのよ。目玉焼きにスクランブルエッグもかなりのものよ」
かなりひどい状態に仕上げることは出来る。だけど、それはいまここで告げる必要はない。