「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~
 夕食のときはもちろん、食後の一杯のときも、宰相との密会を終えた安堵感からかリラックス出来た。

 夕食時、カヨがまた面白いことを言いだした。

 第一王子と接触をしたいと言う。

 第一王子は、たいそうレディ癖が悪いらしい。そのせいで国王候補から外されているとか     。

 伯父である宰相が、彼の代わりに第二王子を推していることを、彼は不満に思っている。

 カヨは、それを利用するつもりだろう。

 しかも彼女は、さらにとんでもないことを言いだした。食後、居間で葡萄酒を飲んでいるときだった。
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