「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~
クストディオは、皇宮では「はぐれ王子」と呼ばれてだれからも蔑まれていた。それは、皇宮の侍女や執事や料理人や庭師なども同様で、彼らもまたクストディオを蔑んでいた。とくに料理人たちの扱いはひどく、彼の為に料理を作ることはなかった。だから、彼は厨房に行っては自分で作っていた。たまにうちに誘うことはあったけれど、たいていは自分で作って食べていた。
クストディオは、わたしよりはるかに料理が出来るというわけ。
「わかったわ。あなたに任せる」
「とはいえ、食材を勝手に使ったら、あとでエドとフェリペが困ることになるかもしれない。サンドイッチとスープというのはどう? それに果物を添えよう」
「棚にクッキーもあるわ」
「クッキー? それは夕食ではなく、夕食後のつまみだろう?」
彼が笑い始めたので、わたしもつられて笑ってしまった。
というわけで、サンドイッチとサラダとスープを作ることにした。
クストディオは、わたしよりはるかに料理が出来るというわけ。
「わかったわ。あなたに任せる」
「とはいえ、食材を勝手に使ったら、あとでエドとフェリペが困ることになるかもしれない。サンドイッチとスープというのはどう? それに果物を添えよう」
「棚にクッキーもあるわ」
「クッキー? それは夕食ではなく、夕食後のつまみだろう?」
彼が笑い始めたので、わたしもつられて笑ってしまった。
というわけで、サンドイッチとサラダとスープを作ることにした。