「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~
再会したカヨは、あいかわらず可愛くて気高い。
黒い髪と黒い瞳は魅力的だし、えくぼがチャーミングだ。痩せすぎていない程度で低めの身長は、それだけでも可愛らしい。
なにより、ツンツンしているところは最高だ。
おれは、ついそのツンツンに噛みついたり可愛げのない態度をとってしまう。しかし、男というものはたいていそうではないのだろうか。
惚れたレディの前では素直になれないというわけだ。
自慢ではないが、おれは子どもの頃からずっとそうだ。というか、彼女と会った瞬間からケンカや言い争いばかりだ。どうしてかはわからない。顔を合わせて視線が合えば、かならずなにかしら言い合いになる。
だから、おれたちの仲が最悪だということは誰もが知っている。それなのに、そのおれたちがたがいの婚約者に隠れていい仲だったというから驚きだ。
しかし、おれにとってはちょうどいいチャンスだった。
あのままでは、いつまで経ってもカヨとの進展はなかっただろう。
彼女もおれと同じでかわいくないところがある。
つまり、おれのことが気になって仕方がないのに、ケンカを売ってきたりつっけんどんにしたりする。
黒い髪と黒い瞳は魅力的だし、えくぼがチャーミングだ。痩せすぎていない程度で低めの身長は、それだけでも可愛らしい。
なにより、ツンツンしているところは最高だ。
おれは、ついそのツンツンに噛みついたり可愛げのない態度をとってしまう。しかし、男というものはたいていそうではないのだろうか。
惚れたレディの前では素直になれないというわけだ。
自慢ではないが、おれは子どもの頃からずっとそうだ。というか、彼女と会った瞬間からケンカや言い争いばかりだ。どうしてかはわからない。顔を合わせて視線が合えば、かならずなにかしら言い合いになる。
だから、おれたちの仲が最悪だということは誰もが知っている。それなのに、そのおれたちがたがいの婚約者に隠れていい仲だったというから驚きだ。
しかし、おれにとってはちょうどいいチャンスだった。
あのままでは、いつまで経ってもカヨとの進展はなかっただろう。
彼女もおれと同じでかわいくないところがある。
つまり、おれのことが気になって仕方がないのに、ケンカを売ってきたりつっけんどんにしたりする。