「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~
嫌味をぶつけずにはいられない。
だって、あれだけわたしをバカにしたんですもの。ちょっとはやり返さないと、「世紀の悪女」のふたつ名が泣くわ。
「悔しまぎれ? 悔しさをあらわにして命を失うのはバカバカしい。ベネディクト、第二王子のことだが、やつが国王になれば、おれとヘルマンとクレメンテ、クレメンテは第三王子のことだ。おれたち三人は、よくて王族から除籍、悪ければ暗殺されるか、あるいは冤罪で処刑されることになる」
「なんですって? それはおおげさね」
「カヨ、きみらはだれかさんを知らなさすぎる。まぁ、真実を知りようがないから仕方がないか」
だって、あれだけわたしをバカにしたんですもの。ちょっとはやり返さないと、「世紀の悪女」のふたつ名が泣くわ。
「悔しまぎれ? 悔しさをあらわにして命を失うのはバカバカしい。ベネディクト、第二王子のことだが、やつが国王になれば、おれとヘルマンとクレメンテ、クレメンテは第三王子のことだ。おれたち三人は、よくて王族から除籍、悪ければ暗殺されるか、あるいは冤罪で処刑されることになる」
「なんですって? それはおおげさね」
「カヨ、きみらはだれかさんを知らなさすぎる。まぁ、真実を知りようがないから仕方がないか」