「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~
「やあ。二人とも元気そうだね。ああ、この恰好? 聖職者だと悪党に襲われることがないからね。それに、わたしをどうにかしようとしている連中の目をごまかすことも出来るし。なにより、旅費がかからずにすむ。このバラデス王国は、聖職者に寛容だ。宗教にかぶれている、というわけでもないのにね。乗合馬車をタダで使えるとは、ずいぶんと好待遇だ。そう思わないか?」
ヘルマンは、正体を偽っているばかりか司祭になりすまして不正を働いている。
というよりも、乗合馬車で移動しているということにも驚きだわ。くわえて、その馬車代がタダであることをよろこんでいるなんて。金銭的にどれだけ困っているのって言いたくなる。
その善悪や考え方はともかく、正体を隠すのに聖職者はもってこいであることは否めない。
ヘルマンがここまでしているということは、やはり彼も狙われているからね。
ヘルマンは、正体を偽っているばかりか司祭になりすまして不正を働いている。
というよりも、乗合馬車で移動しているということにも驚きだわ。くわえて、その馬車代がタダであることをよろこんでいるなんて。金銭的にどれだけ困っているのって言いたくなる。
その善悪や考え方はともかく、正体を隠すのに聖職者はもってこいであることは否めない。
ヘルマンがここまでしているということは、やはり彼も狙われているからね。