「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~
その人物がクストディオの知り合いかは知らないけれど、そのような人物がいるのなら、最初からそのように告げるべきだわ。
それをいまになって言う?
「ふんっ。ここまで来て、その人物に会わないという選択肢はないんだろう? だったら、最初から連れて行くべきだ」
「クスト、そんな言い方はないわ。エドも、って、エドって呼んでいいわよね? とにかく、彼も板挟みでつらいのよ。命じられた以上、あなたを連れて行かなきゃだし、あなたに対しても気を使わないといけないから」
「正直、彼の立場よりおれたちの身の安全の方が大切だ。おれは、きみを守るときみの家族に約束した。それなのに、どこかもわからない土地でだれともわからない人物に会わなきゃならないんだ。これが罠か策略だったらどうする?」
それをいまになって言う?
「ふんっ。ここまで来て、その人物に会わないという選択肢はないんだろう? だったら、最初から連れて行くべきだ」
「クスト、そんな言い方はないわ。エドも、って、エドって呼んでいいわよね? とにかく、彼も板挟みでつらいのよ。命じられた以上、あなたを連れて行かなきゃだし、あなたに対しても気を使わないといけないから」
「正直、彼の立場よりおれたちの身の安全の方が大切だ。おれは、きみを守るときみの家族に約束した。それなのに、どこかもわからない土地でだれともわからない人物に会わなきゃならないんだ。これが罠か策略だったらどうする?」