「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~
「大丈夫ですか? 静かですね」
「ええ。ちょっと過去を思い出して黄昏たかっただけ。静かというのは、わたしのこと? それとも、周囲のこと?」
「周囲のことです」
「……。そうかしらね」
「第一王子がお会いになるそうです」

 エドムンドと話をしていると、執務室から執事が出てきて告げた。
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