「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~
彼女は、当時乳児だった第三王子のクレメンテのことまで見抜いていた。
この乳児は、いつかクストディオに仇をなすと。
クストディオは、お母様のその日記を読んで今回のこの騒動のからくりを推測した。
そして、わたしたちは計画を立てたのである。
クレメンテとアルマンドとヘルマンを罠にかける計画を。
幸運にもうまくひっかかってくれたからよかったようなものの、正直なところ薄氷を踏む思いだったことは否めない。
だけど、それも過去の話。
これからは、さらに面白いことが待っている。
クストディオをバラデス王国の国王にし、元婚約者のクズ男を懲らしめた上で、このバラデス王国をよりよき国にするのである。
わたし自身はどこかのタイミングで退き、世のレディと同じような人生を歩んでもいいかなとも考えている。
それがどのような人生かはわからないけれど。
でもまぁ、妻になって夫を支えるという計画も面白いかもしれない。
例えば、クストディオのほんとうの妻になるとか?
「カヨ。ほら、座って。夫婦のふりだったら、もっとこう親密な感じを醸し出さなくては」
クストディオは、わたしの両肩を抱きつつわたしを長椅子に座らせた。
その美貌には、あたたかくてやさしい春の陽射しのような表情が浮かんでいる。
この乳児は、いつかクストディオに仇をなすと。
クストディオは、お母様のその日記を読んで今回のこの騒動のからくりを推測した。
そして、わたしたちは計画を立てたのである。
クレメンテとアルマンドとヘルマンを罠にかける計画を。
幸運にもうまくひっかかってくれたからよかったようなものの、正直なところ薄氷を踏む思いだったことは否めない。
だけど、それも過去の話。
これからは、さらに面白いことが待っている。
クストディオをバラデス王国の国王にし、元婚約者のクズ男を懲らしめた上で、このバラデス王国をよりよき国にするのである。
わたし自身はどこかのタイミングで退き、世のレディと同じような人生を歩んでもいいかなとも考えている。
それがどのような人生かはわからないけれど。
でもまぁ、妻になって夫を支えるという計画も面白いかもしれない。
例えば、クストディオのほんとうの妻になるとか?
「カヨ。ほら、座って。夫婦のふりだったら、もっとこう親密な感じを醸し出さなくては」
クストディオは、わたしの両肩を抱きつつわたしを長椅子に座らせた。
その美貌には、あたたかくてやさしい春の陽射しのような表情が浮かんでいる。