「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~
 書物の中には、そういうストーリーが多々ある。なんらかの事情により、他国のなにかしらの地位や職に就いて復讐を果たしたり野望を満たしたりするのである。
 
 彼らもそういう系なのかしら。それとも、ただ単純に稼ぐ為なのかしら?

 そこのところの事情は教えてくれないのかしら。
 それがわかれば、味方にするきっかけがつかめるかもしれないのに。

 ついついそんな姑息なことを考えてしまう。

 そうこうしている間に至福のときは終わった。

 だけど、まだ話足りない。というか、もっと彼らとコミュニケーションをとりたい。

 というわけで、食後にお茶を飲むことにした。
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